当院における症例の紹介

アメーバ―様細胞(amoeboid cell)-Type2の間葉系細胞を死滅させる治療。

当院では、以前より末期がん治療の第一人者である白川太郎医師を招聘した統合医療によるがん治療を行っておりました。
これまでのがんの治療において、特に問題であった治療の経過が判りにくいという課題を、CTC検査を用いることにより解決し、より適切な治療を行うことが可能になりました。

最新の研究から、上皮間葉転換(Epithelial-Mesenchymal Transition, EMT)は、上皮細胞がその細胞極性や周囲細胞との接着機能を失い、遊走、浸潤能を得ることで間葉系様の細胞へと変化するプロセスであることが分かってきました。
つまり、CTCが陽性であった場合、そのがん細胞は悪性度が高まるにつれて、準安定細胞(metastable cell)を経て、CTC の間葉系細胞(mesenchymal cell)へと変化し、さらに悪性度が高まるとアメーバ―様細胞(amoeboid cell)に変化して、癌の浸潤、転移・再発などに深く関係してくる事が報告されています。

当院では上皮様細胞をTipe.1。間葉系細胞・アメーバー様細胞をType2。上皮系細胞から間葉系細胞へと変化する途中の準安定細胞と分けて判別し、その中でも特にがんの進行を早めるType2の間葉系細胞を死滅させる治療を行っています。

Type1 臨床検体から検出された上皮系形質のCTC 検出データ (日本遺伝子研究所より引用)

Type2 臨床検体から検出された間葉系形質のCTC 検出データ (日本遺伝子研究所より引用)

症例:62歳 男性食道がん(ステージ4)、多発リンパ節転移

当院にて実際にCTC検査を行い、白川統合医療による治療を受けた事例を紹介いたします。
下記表の数値より読み取れるように、集中治療を開始した2018年2月21日以降はType2細胞は検出されておらず、5回目のCTC検査においては準安定細胞の数値も0に低下しております。

Type2のがん細胞が減少し、検出されないということは、明らかにがんの進行がストップしているという証拠であり、当院における白川統合医療の結果が期待通りに出ているということが証明することができます。

また、CTC検査を用いることで、当院ではがん治療の経過観察を1週間毎に行うことができるようになりました。
治療前の2018年2月14日から、当院における治療開始後の2018年3月22日までのCTCの数の推移を見ても分かるように、短期間でがん細胞に対して集中的に行った治療の効果測定ならびに評価をすぐに行うことができ、がん治療における治療方針の判断をより迅速に行うことができました。

これらの結果より、当院の行っている白川統合医療がたとえステージ4の末期がんであったとしても効果的であり、希望の持てるがん治療が可能であると言えます。

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